インターネット広告は種類が多く、日々新しい手法やジャンルが開発され続けています。
さらに、マルチデバイス時代を迎え、PCやタブレット、スマートフォンと端末の種類も多岐に渡っています。
スマートフォンなどはユーザーが多くため、特にBtoC商材のケースは検討対象のインターネット広告がスマートフォン対応しているか否かを確認する必要性が出てきたりと、WEB広告業界は一段と複雑性を増してきています。今後はBtoB商材でもスマホ対応が重要になってくる可能性も出てきそうです。
リスティング広告で300万円をドブに捨てた経験から
現在はリスティング代行を行う代理店もかなりの数となり、どのウェブ業者が集客ノウハウを本当に持っているのかを見極めることは極めて困難になっています。
WEB業者の中にはリスティング広告の運用状況についてクライアントに報告もせず、広告予算消化が優先される状況も散見されます。
8年ほど前の話になりますが、優良企業をターゲットに投資用不動産を販売する目的で、インターネット広告業界では誰もが知っているかなり有名な上場会社にリスティング広告の運用を依頼したことがあります。
結果、50万円/月の予算を6か月投じて、全く成果が出ずにインターネット広告に否定的になった苦い記憶となりました。
失敗したのは、それもそのはずでリスティング広告運用のための打ち合わせはたったの一度だけ、さらにこちら側もターゲットになる企業の属性を伝える手間を省いたことやリスティングの運用企業が提案してくるキーワードをあまり吟味せずに受け入れたことが失敗の原因でした。
BtoB商材・ターゲットは運用代行会社に理解されていない
結局は取り扱う商品やその商品のターゲットの属性を正確に理解できていないと、成約に結びつかないコンバージョンばかりとなってしまい、費用と時間を無駄にすることになります。
特にBtoB商材やサービスの場合は、購入を検討した経験がある人物は少なく、商材・サービスを理解することが難しいという特徴があります。
ましてリスティング広告の運用会社には会社の歴史が浅く、広告の運用担当者や営業担当者が若いケースも多く、購入経験は無いに等しいと考えて、折衝することが妥当です。
リスティング広告に限った話ではありませんが、多くのWEB広告会社は、広告の対象となる商材自体への理解、ターゲット像の把握、購買に結びつくキーワードに関して無知、無関心です。
広告依頼主から積極的に関わるスタンスで、本当に自社の商材やサービスが理解されているか確認をすることが失敗回避には必要です。
運用代行業者と成果を確認、共有する仕組みづくりがポイント
私が過去、リスティングの運用代行を依頼した広告会社は4社ありますが、コンバージョンした見込客が成約まで至っているかを確認してきた会社は1社もありませんでした。
コンバージョンの件数については関心を持つ広告会社もありますが、その先のセールスの過程を無事に乗り越え、成約まで至ったかは、自分たちの関与する範疇ではないというスタンスが一般的です。
“コンバージョンの質を検討し、売上や利益といった成果に真に結びつけるためにはどうするべきか”を能動的にクライアントと共有できる体質を持った広告会社を探すことが大切です。
運用代行会社は、クライアントの商材や既存顧客の属性、商品購入の決め手になるポイント、成約までの営業フローに対するヒアリングを行い、それをキーワード選定に反映しようという努力の姿勢が見えるか、複数回の商談で見極めるようにしましょう。
どうしても判断に迷う場合は、自社が広告しようとする商材での成功事例があるか、無いなら似たような価格帯で同種のターゲット像で成功事例を聞くことができるかについても判断基準の一つにするとよいと思います。