どうする?人手不足時代の60歳以降の賃金の決め方

60歳定年を定めている会社が多くあります。私は、定年延長はお勧めしていません。あくまでも60歳時点で能力・意欲・健康状態を評価して賃金決定したいからです。しかし、昨今60歳といえばまだまだ”現役感”があります。職場においても辞めてもらっては困る貴重な戦力です。特に昨今は人出不足で若手の募集採用・定着が不安定ですから、益々頼らざるを得ないというのが実情はないでしょうか。

 

そこで、気になるは賃金の決め方です。

 

従来は定年時賃金の”6掛け~7掛け”というのが中小企業の相場感でした。つまり、60歳時点での所定内賃金が28万円だったとします。すると、

 

28万円×0.6=16.8万円+交通費+賞与無し、又は寸志程度

※職安から約2.5万円の給付金支給(非課税)

 

といった感じです。これが標準であったと思います。このようなルールを促進したのは雇用保険から支給される高年齢雇用継続給付(61%で最高給付率)の存在があります。

 

16.8万円を月間平均所定労働時間170時間で割るとします。約988円となります。昨今は、パートの初任時間給が1,000円以上、それなりの仕事の場合は1,200円~1,400円というのが珍しくありません。ですから、いわゆる6掛けパターンは「Cランク」の方への適用ルールといえ、Bランク(標準)の人への決め方ではないのではないかと考えます。

 

中小企業の場合、特に60歳定年再雇用となった後に職務内容が変化しません。ですから、再雇用だからといって不合理な(説明がつかない)給与減額は労使紛争の火種になります。

 

私見ですが、60歳再雇用者の時間当たりの賃金がパートの初任給を下回るようであれば、それは「不合理」との批判を免れないのではないでしょうか。

 

しかし、労務コストが上昇するなか、「下げない」という対応も総人件費管理の観点で適切ではありません。

 

定年再雇用時の月例賃金について、たとえば以下のような例が考えられます。賞与は額の多寡にはさておき、原則「有り」とする前提で、

 

幹部・管理職として続行する人=現役時の8掛け~9掛け(又は減額無し)

評価がAの人=現役時の8掛け~9掛け

評価がBの人=現役時の7掛け~8掛け

評価がCの人=現役時の6掛け

 

ただし、そもそも再雇用時の賃金が年功を反映していない一般職の賃金(たとえば、定年時の所定内賃金が月額22~23万円)には上記の考え方は当てはまりません。

ここで注意点があります。特に評価Cの人は、全く同じ職務に従事させないことです。つまり、業務内容の質・量を下げる、責任の程度等を変えることができないかを考えてみて下さい。また、どうしてもコスト構造上、減額のニーズがある場合は、再雇用者の勤務時間や勤務日数を減らし、時間単価の下落率を緩和することなどが考えられます。ただし、高年法の趣旨をないがしろにするような極端な減額となるもの(現役時賃金の25%となった事例で会社敗訴の裁判例あり)は避けるべきです。

 

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福田秀樹

株式会社福田式経営研究所代表 特定社会保険労務士 中堅・中小企業300社以上を実戦指導 「儲かる会社づくり」をモットーにした社長の労務顧問。 著書に「監督官がやってくる!小さな会社の労基署調査対策」(日労研)「はじめての就業規則100問100答」(アスカ出版社)など雑誌執筆多数。

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