見守り支援機器が注目されています。
見守り支援機器とはセンサーや外部通信機能を備えたロボット技術を用いた機器のことを言います。
今回は見守り支援機器の経産省のロボット介護機器開発・導入促進事業(介護施設型見守り支援機器)において唯一「優秀機器」に認定されているノーリツプレシジョン株式会社(本社:和歌山県)がリリースした、「Neos+Care(ネオスケア)」をご紹介します。
「Neos+Care(ネオスケア)」とは?
Neos+Careは要介護者の危険を自動的に見つけて介護スタッフのモバイル端末に画像、映像で通知する見守り機器です。もともと同社は写真業界の中で歩んできた会社なので、画像や、映像の中で人を探し出すことにノウハウがあり、Neos+Careでは3次元センサーを使用して物体でとらえることで、誤報を極力減らし、より正確な、動作検知ができるよう力を入れています。
動作検知をした前後10秒~20秒の映像を保存して、例えば、転倒事故が生じたときはその時の映像を見ることで、事故の原因究明や再発防止、利用者の家族への転倒時の状況説明に利用されています。
夜勤帯では巡回の際に利用者の部屋に行く変わりにモバイル端末等で利用者の状況を確認することでスタッフの業務負担の軽減や、利用者の安眠の確保に活用されたりもしています。
また、Neos+Careは鮮明な映像ではなく人物の特定ができない映像を使用しており、利用者のプライバシーを守ることができます。
「Neos+Care(ネオスケア)」の導入実績
現在、有料老人ホームや、特別養護老人ホームはじめ200弱の施設に利用されており、ショートステイ、グループホームでも、初めての利用者がどういう行動されているか様子を知るために利用しています。
転倒リスクがある利用者は全体の20%といわれています。だいたい50床に10台ぐらい使われており、センサー自体の持ち運びが可能ですので、必要な利用者の部屋につけて利用されています。
「Neos+Care(ネオスケア)」の導入効果
これまで床マットセンサーの利用や、ナースコールが鳴ったら向かうという方法を取られている施設が多く、利用者が部屋の中でどのように過ごされているか不透明でした。
それが、Neos+Careで注意する利用者の様子を事前に見ることができるようになり、また夜間部屋に鍵をかけて休まれる利用者では、夜の巡回の際に鍵を開ける音で目が覚めてしまい、安眠を妨げてしまうことがありましたが、Neos+Careにより入室せずに部屋の様子を確認することができ、巡回の際、利用者の熟睡を守られ、スタッフのストレスも解消されたとの声が上がっています。
また、録画機能を使って作業療法士と事故の事前防止を検討したり、1日の中でどれだけ動いているかを過去1年間の動作(ADL)を検知した記録を使って、1年前と比べてどれだけ活動量が落ちているかを分析して、ケアプランの見直しに活用されたりしている施設もあります。
導入までのスケジュール
「Neos+Care(ネオスケア)」はご注文から導入までのスケジュールが約1ヶ月です。
基本的にはシステム製品なので、施設のネットワークの状況を確認し、必要に応じて事前にネットワーク工事をし、その後機器の設置を同社または委託業者が行います。 Neos+Careは安定した動作を行えることを重視しているため、有線LANを使用しています。
まず、同社がセンサーを設置する部屋のレイアウトを訪問、または写真で確認し、センサーの設置位置を決定し、センサーの位置が決まり次第、ネットワーク工事をして、機器の設置・稼働確認を行います。
使い始めてからは不明な点が出た場合は、同社コールセンター(0120-220-532)や、HP(http://www.noritsu-precision.com/neoscare/)のQ&Aサイト等、フォロー体制も万全です。
「Neos+Care(ネオスケア)」の今後の展望
元々は転倒事故防止を目的とした機器でしたが、最近では介護予防や自立支援を目的とした、ケアプランの見直しに活用されてきています。
また、介護スタッフの作業軽減という面が注目されていることもあり、介護記録システム連携などに広げていきたいと同社は考えています。