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給料カットだけでない人件費削減策(4) 人材評価と解雇条件

1. 人件費削減のステップ

人件費削減は次のような手順を踏んで取り組むことが必要である。

①人件費削減の目標金額から削減人数を算出 ⇒ ②部門別、階層別に月ごとの削減計画を作成 ⇒ ③人材度棚卸を行い必要人材度を評価 ⇒ ④解雇対象者を特定し、告知から再就職斡旋など最後まで面倒を見る行動計画を作成し実行

 

2. 解雇の条件は厳密に守る

人員削減のための整理解雇は労働基準法に則って30日前の解雇予告もしくは解雇予告手当を支払うだけで簡単に認められるものではない。客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は無効とされる。

 

3. 社員を人材度評価により選別する

会社への利益貢献度の観点から、「年収」「利益貢献」「協力度」「専門性」「将来の期待可能性」などの項目で評価し、総合順位をつける。評価項目は業種や企業によって最も適当な項目を考えること。

 

4. 解雇の告知は思いやりある接し方で

告知は双方にとって針のムシロである。解雇するだけでは恨まれる。思いやりを持った接し方が望まれる。再就職先についても経営者・幹部の人脈を利用して斡旋を心がけたい。

 

5. 解雇するにもお金がいる

円滑に解雇を進めようとすれば、退職金(プラス労働基準法の定める解雇予告手当)のほかに、たとえば基本給〇〇ヶ月分のプラスなどが必要なことが多い。せめて人員整理を実行できる程度の資金は確保しておきたい。

 

6. 早期退職を募集する

整理解雇で会社側が解雇者を指名すれば、人件費は削減できるものの、従業員の士気が落ちる可能性も否定できない。一定年齢以上の賃金の高い従業員を対象に、通常の自己都合退職より優遇した退職金を支払う早期退職を募集すれば、双方ともに気持ちよく雇用関係を終了させることができる。

 

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