飲食店の空き時間活用ビジネスで売上確保

飲食店舗は営業時間と席数が限られているため、いかに稼働率を高めるかが収益確保の大きな課題です。
しかし、平日と週末による違いや時間帯による違いなど、繁閑の差が大きく、平均的な稼働を確保するというのもかなり難易度が高いと言えます。
しかも、ある程度の集客を見込んで人員配置をしても確実にお客様が集まるかどうかも定かでなく、店をオープンしなければその日の売上や利益が見込めないという状況です。

飲食店舗を運営されている企業様は、継続して安定した売上が見込めるようになれば収益確保の近道になるのではないでしょうか。
このように店舗の稼働を高め安定した収益を確保したい飲食店にピッタリのサービスをご紹介いたします。

 

都内に3店舗の飲食店を経営している会社の悩み

都内で3店舗の飲食店を経営しているG社(仮名)は、これまで8年間店舗を運営してきましたが、毎年収支トントンの状態が続いていました。
店舗ごとの収支管理も行っており、3店舗の収益状況を常に把握しているのですが、ある店舗の収益が良いときは他の店舗が足を引っ張るなど全体でなんとか業績を確保しているという状況です。

3店舗の内容もジャンルが違っており、食材の仕入れでの相乗効果や人員配置で融通を利かすこともできない状態でした。
さらに周囲には競合店も多く、自店舗でもキャンペーンなどの販促施策を行なっていますが、競合店舗のキャンペーンなどにも影響を受け、店の集客状況も全く読めないという状況でした。

結果として、人員配置が難しく、適切な人員を配置しても集客がままならない、逆に人員配置を抑えると店が混雑した場合にサービスの低下や売り逃しにつながるなどの事態が発生していました。

 

ランチ需要を見越してランチ営業を開始するも失敗

そこで少しでも店の稼働を上げるため、ランチ営業を行なうことにしました。
しかし結果は惨敗、ランチ営業では競合店舗に価格帯を合わせないと集客できないため、非常に粗利益が低い営業となります。
しかも設備稼働の向上を目指したにも関わらず、食材の廃棄ロスや人員配置の非効率さは夜の営業と変わらず、3回転以上の集客が見込めないと赤字という状況でした。
夜の営業を合わせても、結果的にFLコスト比率が若干高くなるという結果になりました。結局、1年もたたないうちにランチ営業から撤退したという経緯があります。

 

知り合いの飲食店経営者が昼間の弁当事業で収益をあげていた

なかなか収益改善の一手が見つからないでいたが、ある日、友人の飲食店経営者から昼の弁当事業で儲けているという話を聞きました。

経営者の話では、あるFC事業に参加しメニュー開発や販路開拓も含めてコンサルティングをしてもらっているとのことでした。
一番大きいのは、販路を明確に設定することにより、ある程度の受注量が見込め、食材の廃棄ロスが少なく、スタッフの有効活用も無駄なくできるということでありました。

以前にランチ営業で失敗したこともあったので、最初はなかなか弁当事業に魅力を感じなかったのですが、話を聞いていくうちに、単なるランチ営業とは違った側面があることに気が付き、思い切ってそのフランチャイザーに連絡を取り、弁当事業を始めることにしたのです。

 

販売ルートの開拓やメニュー開発により、効率的に事業開始

まず店の立地から販売ルートを決める作業から実施した。

販売ルートとしては、①バイク、台車等による路面販売、②車での移動による路面販売、③配達および店頭販売があり、G社では③配達および店頭販売が適しているとのことでありました。

次にメニュー開発ですが、このフランチャイザーは化学調味料等を使わない健康志向のメニュー開発に強みを持っており、周囲のビジネス街ではOLや女性のパートなども多いため、女性をターゲットにした健康志向、低カロリーのメニューを開発しました。またメニューもメインで100以上、サブメニューでも150以上の種類を提案してもらい、自社がこれまで扱っていた食材をベースにメニュー開発を行なっていきました。

 

安定した売上が見込め、スタッフも効率的配置ができたためFLコスト率が改善

こういったメニューが付近のOLに人気となり、3店舗で1日当たり400食程度の一定した販売数量が見込めるようになりました。また販売数量が見込めるためスタッフの勤務シフトも簡単に組め、有効な人材活用ができるようになりました。

さらにフランチャイザーから提案されたメニュー内容を夜のメニューへも活用したため、周囲のOLが普段使いとして夜に営業時間にも来店し、夜営業においても稼働率が上がったのです。

何よりもこれらの取り組みを行なうにあたって、新たな設備投資はほとんど必要なかったのが経営者としても嬉しいところです。

結果として、夜の稼働率アップの影響と昼の弁当売上からFLコストとフランチャイザーへのロイヤリティを差し引いた分がそのまま営業利益に上乗せされ、営業利益率も約3%改善したのです。

 

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