スーパーマーケット・ドラッグストアの集客力を活かした副収入の稼ぎ方
1.カメラの自動撮影機
運転免許の更新のため、写真需要が発生しやすい警察署付近では利用者が多くあります。売上の25%がスーパーマーケットやドラッグストアの副収入に。
お店の年商や来店客数よりもむしろ警察署の近くという立地選定がポイントです。月額1万円~5万円程度の収入になるケースが多いようです。
2.ミニコミ誌や求人誌の設置料
かなりの地方都市でも必ずミニコミ誌は存在します。ミニコミ誌は印刷会社が運営しているケースが多いですが、自前で冊子を拡散させることができないため、来店客数の多い食品スーパーやドラッグストアのサッカー台に設置してほしいと考えています。
月額数千円程度が食品スーパー、ドラッグストアの収入になります。2000円~5000円くらいが多いように思います。
ミニコミ誌にはクーポンが掲載されていることも多く、それを目的に来店する主婦もいますので、集客にも少しだけプラスがあります。求人広告に特化したものもあります。
3.クーポンボックスの設置
よくあるのが、スーパーマーケットやドラッグストア近隣の飲食店やマッサージ・エステ店、美容室などのクーポン券を差し込めるタイプ。
客層が主婦層の業態のクーポンも多く、食品スーパーやドラッグストアにとっては、クーポン欲しさに来店する主婦を集客する効果もあります。
近隣にクーポンボックスを設置するニッチビジネスをやっている企業がない場合は自前で設置して、設置コストを徴収する方法も有効。
4.ATM
定番中の定番のATM。コンビニは標準でATMを設置し、セブンイレブンやイオンの金融収益はグループ全体に占めるウエイトが年々大きくなっています。
最近、スーパーマーケットでも進み始めた電気代や水道代の公共料金の収納代行とも相性が良いサービスです。設置料は大体、月額で数万円程度。取引金融機関と交渉すれば案外設置を検討してくれます。
5.紙ゴミの売却
これは駐車場スペースなどに余裕がある店舗向けです。古紙のリサイクル業者に紙ゴミを売却するという方法。古紙相場にもよりますが、㎏あたり4円~6円で買い取ってくれます。古紙をスクラップする設備を持つ業者であれば買取に前向きに応じてくれる可能性があります。スクラップ上に古紙を持ち込むだけの業者ですと、それほど高く買い取ってくれません。紙ゴミの収集頻度が低い自治体などで設置すると、新聞や雑誌ゴミが大量に集まります。回収箱もスクラップ業者の負担で設置してもらうよう交渉すると、案外OKしてくれます。
6.貴金属買取
少々下火になってきました貴金属の出張買取。ちなみに古物免許を持っていたとしても、出張先での買取はNGです。お客様のご自宅で買い取るか、免許を取得した場所(店舗)で買い取る必要があります。一か月間で10万円~20万円の場所代をくれる業者もあります。
金価格の相場が急騰した場合に買取店への持ち込みが増えるため、金相場上昇のタイミングで声をかけるとうまくいくかもしれません。
7.保険ショップ
少スペース型の保険ショップです。生命保険の中には掛け捨てタイプの医療保険など、手数料率の良い商品があります。特に国内の生命保険会社よりも外資系の生命保険会社には魅力的な商品が多いですが、一般の方には認知があまり進んでいません。
高度なシステムを開発して、既存の契約から新契約に乗り換えた場合のメリットを瞬時に計算し、提案をする事業者も増えており、一定の需要があります。
サンプル数が少ないですが、場所代は10万円~20万円が相場であり、継続的な収入が見込めます。
8.マッサージ機、健康機器
高齢者に人気のマッサージ器や健康機器の出張販売。このような業者は駐車場にプレハブ店舗を設置したり、空きテナントを活用して短期間で見込み客のリストを集めることが目的です。来場者にティッシュやお米を無料で進呈するような業者もあります。
健康機器などは“血流がよくなる”などと謳ったものも多く、高額な機器のため、信頼できる事業者かを見極めることが大切です。一か月間の駐車場の地代で30万円~50万円が多く、3か月程度の期間を希望する業者が多いです。
9.ガス・電気会社
以前はオール電化の浸透のため、電力会社各社がよく取り組んでいました。設備工事業者とタイアップしたような企画を展開するケースもあります。スーパーマーケットやドラッグストアで多店舗展開している企業は電力会社などからすると、大口ユーザーですから、ポスターを貼るだけで販促予算を頂けたりするケースも過去にはありました。
家庭用電力の小売り自由化が決定していますので、この動きが再燃するかもしれません。
10.クリーニング取次
定番のクリーニング取次店。家賃は10万円~20万円。主婦層をターゲット層にしており、食品スーパーやドラッグストアと相性の良いテナントです。
スーパーやドラッグストアが発行するポイントを連携させるパターンやレシートを持ち込むと双方で割引を行うなど、クロスクーポンを積極的に行う事例も多数あります。
11.包丁研ぎ
珍しい企画ですが、結構、需要があるのが包丁研ぎ。家で包丁を研ぐ主婦は少なく、結構、重宝がられます。包丁を持って来店されるのは、多少の不安を感じなくはありませんが、ユニークな企画の一つです。店頭や空きテナントでこの企画を目にすると、「次の来店の時にお願いしよう」という心理になり、再来店効果を発揮します。
場所代は10万円ほど。期間は比較的、短いです。
12.スマホ修理
これもまだまだ珍しい形態です。テナント出店で長期間の契約が前提となり、スーパーマーケットやドラッグストアにとって継続的な副収入となります。
スマホの修理については、画面のひび割れが最も多く、近年の爆発的なスマホ販売台数の伸びにより、リペア市場が登場しました。
携帯電話は、修理に何日も預けるわけにいきませんので、「身近な店ですぐに直してほしい」という顧客ニーズとスーパーマーケット・ドラッグストアのインショップ展開は大変相性が良いです。2坪程度でショップ展開できる企業もあり、家賃は10万円前後です。
13.揚げ物・焼き物関係の催事業者
定番中の定番の食べ物の催事業者。店内でも店頭でも、よく見かけます。品目も唐揚げ・たこ焼き・焼き鳥・たい焼き・お好み焼き・明太子・キムチの量り売りなど様々です。
イオンなど大手になると、催事業者と打ち合わせをする専門部署もあります。店内のレギュラー商品とのバッティングも気になるところですが、商品力のある催事業者であれば、むしろ売上アップにつながるケースもあります。また、有人販売が前提ですので、お店の活気を演出する効果も見逃せません。売上を歩引きする契約形態が多く、15%~25%程度がスーパーマーケットやドラッグストアに支払われています。
14.地物野菜
食品小売業の中でも、最も集客力に影響与えるのが青果。新鮮な地物野菜が店頭に並ぶことは、集客力を高める上でも大変大きな効果があります。近年は道の駅など、地場野菜を集客商品の中心に備えた店舗も増えてきおり、その対策としても重要な位置づけです。
地元の生産者がレジスキャンできるようラベルを貼れる体制を整え、売場への持ち込みをアウトソーシングしてしまうやり方が主流になっています。また、近年は生産者と食品スーパーを結ぶ仲介を専門に行う事業者も登場してきています。
売上の10%~20%を生産者から手数料で徴収する契約が主流です。
15.スイーツ系催事業者
クレープ屋の出張販売やドライフルーツの量り売りが人気です。子連れの主婦など若い主婦の集客に効果が大きいです。販売手数料は15%~20%程度。地元で人気のスイーツ店に出張販売を持ちかけると案外、OKをもらえるケースもあります。
おはぎやまんじゅうのような和菓子であれば、高齢のお客様の来店増や買い上げ点数アップに効果を発揮します。
16.がちゃがちゃ
小学校低学年までの子供をもつ主婦の来店増が見込めます。手数料は25%~30%程度。店頭においておくだけなので、店側の手間はほとんどありません。幼稚園の近くや観光スポットの近くで、小さい子供が周辺に多いお店ではそこそこの手数料が稼げます。
17.花屋
病院の近くや墓地の近くの店舗では花はよく売れます。
スーパーマーケットのテナントに入っている生花業者も多く、そのような業者にインショップを展開していない場所での店頭販売を持ちかけると売り上げの増分が見込めます。手数料率は20%~25%。最近は家庭菜園を行う方も増えていますので、花苗や野菜苗、野菜の種なども販売が見込めます。
18.自動販売機
定番中の定番である自動販売機。最近はコンビニエンスストアの攻勢で、大半のお店の自動販売機の収入は落ち込んでいると思います。特にセブンイレブンが牽引する店頭のコーヒー販売はその傾向にさらに拍車をかけています。
販売点数の増加が見込めない場合は、値入改善を検討します。うまく条件交渉ができれば40%以上の販売手数料を確保することもできます。ポイントはどこかのメーカーの自動販売機だけでなく、混合缶で自動販売機を展開しているベンダーを相見積の業者にいれることです。
ちなみに自動販売機の販売数量は自動販売機の色に左右されることがあります。地方では特にその傾向が強く、コカコーラの赤い自動販売機が一番よく売れ、二番目はサントリーの紺色の自動販売が売れます。
がめつい業者は自動販売機を赤色に塗装するようなところもあります。
また、食品スーパーの中には特売条件で安く仕入れた缶ジュースを自社社員に補充させ、利益率を高めているような事例もあります。
電気代はスーパーマーケットの負担になりますが、最近は電気料金を削減した省エネタイプの自販機が増えていますので、負担は小さくなっています。
19.陶器市
案外、人気なのが陶器市。100円均一にすると点数は伸びます。リサイクル品を中心に扱うディスカウント系の業者もあります。場所賃で10万くらい。近年は100円ショップの台頭で事業者の数が減少しています。
20.ミシン販売
地方では販売実績があります。最近、裁縫をする人は減少していますが、地方の高齢者の中には、ミシンを使っている方もあります。特に繊維系の産業が発展していたエリアでは、ミシンを扱う技術をもった高齢者も多く、一定数の販売が見込めます。
21.老眼鏡販売
年々、お店の来店客数に占める高齢者の比率は高くなっています。
高齢者人口が増えていますので、当然、老眼鏡の販売数も増加しています。近年は300円均一で販売する方法など、一人のお年寄りに複数の老眼鏡を購入していただくような成功事例が多く出ています。最近の高齢者はオシャレになってきていますので、メガネも洋服や利用シーンによって使い分けをする方が増えているようです。
22.宝くじ
意外と集客力のある宝くじ売り場。季節性がありますが、年末ジャンボ宝くじは根強いリピーターがあります。手数料率は低いですが、ゴルフコンペの景品や打ち上げの商品として、まとめ買いされるなどもあり、売上の嵩はあがります。
23.賃貸住宅仲介業の広告支援
賃貸仲介の分野ではインターネットによる集客が近年は主流になりつつありますが、看板やチラシ広告のユーザーもまだまだ多く存在します。
サッカー台や入口の掲示板などにお勧めの賃貸物件のポスターを掲示することで、不動産会社から広告料をもらうという方法は検討の余地があります。地方のフリーペーパー(ミニコミ誌)にも不動産会社の賃貸物件が多く掲載されていることからも、スーパーマーケットやドラッグストアの来店客にPRできれば不動産会社にも相応のメリットがあります。
24.屋根塗り替え
近年、塗装業界ではフランチャイズ展開で、一般家庭に屋根や外壁の塗り替えを提案するビジネスモデルが台頭してきています。
元来、塗装業はゼネコンや工務店の下請けに入ることで売上を確保していましたが、近年はエンドユーザーに直販するというテーマに挑戦する塗装業者が増えてきています。
チラシや冊子、ポスターを掲示する方法で、受注ができた場合に手数料をもらう方法や販促物の設置料をもらうやり方が主流です。塗装業は原材料費が低く、粗利益率の高い商売なので、受注金額の5%~10%程度は条件交渉が可能です。
25.住宅メーカー
建売を展開している不動産会社でごく稀に事例に遭遇します。
販売手数料は100万円とか売上額の3%など過去にはかなり高額な副収入の提案もありました。スーパーマーケットは宅建免許事業者ではありませんので、仲介手数料として収入を得ることはできませんが、広告宣伝料として、収入を得ることが可能です。
近年は住宅ローン金利がかつてないほど低いなど、追い風が吹いており、住宅販売会社は好調な企業が多いので、チラシの設置料程度しか見込めない可能性もあります。
26.ガソリンスタンド
エンジンオイル交換、冬季のスタットレスタイヤへの交換など、工賃売上で粗利益がある程度見込めるサービスの広告をスーパーマーケットやドラッグストアが肩代わりするやり方です。ガソリンスタンド経営では、燃料販売は利益率が低いため、油外商品の売上構成比をいかに伸ばせるかがポイントです。スーパーマーケットやドラッグストアに割引券を配布してもらい、利用があれば手数料を支払うというやり方が主流です。
27.ハウスクリーニングの受注代行
清掃業者は比較的小規模な事業者も多く、個人宅を営業訪問してまわったり、チラシをばらまいたりすることはなかなかできないケースが多いです。
近年は家電量販店で台所の換気扇の洗浄サービスや排水溝の清掃サービスを冊子にして販売するケースも出てきています。
清掃の需要はお盆や年末、親戚の帰省のタイミングや来客が増えるタイミングの前に多く発生します。
28.家事代行
高齢化や単身世帯の増加で最近は家事代行に参入する事業者も増えています。船井総合研究所などは家事代行の事業に参入を促すようなセミナーや勉強会を毎月のように開催しています。ハウスクリーニングの事例のように、スーパーマーケットやドラッグストアで冊子のような形態にして販売する形態も登場してくるかもしれません。
特に高齢になった親や祖父母に贈り物代わりに活用する事例も出てきています。
29.スマホゲームのユーザー獲得への協力
これはまだ事例がないと思いますが、検討中の企業があります。
ゲーム業界からすれば、主婦層はまだまだユーザーが少ない魅力的な市場であり、近年、LINEを使う主婦が一挙に増加したため、販促を打つ可能性を模索しています。また、スーパーマーケットやドラッグストアもチラシコストを削減するためにインターネット集客ができないか模索する企業も増えており、両者の利害は一致しているため、近いうちに事業提携のニュースが流れるかもしれません。