開業1年後の内覧会が赤字デイサービスを立て直す
デイサービス(通所介護施設)のご利用者の集客には地域内のケアマネージャーの認知向上がとても大事なテーマとなります。
デイサービスを新規開業する場合は、内覧会を開催してその場にケアマネージャーを招く事例が多いようです。
京阪神地区で20拠点の福祉施設を展開するS社では、近年、新規開設施設の人員採用がうまくいかないケースが増えてきており、業界経験がないスタッフばかりで、十分な戦力が確保できないまま施設を開設するケースが出てきていました。
そのようなデイサービスでは、オープン前のケアマネージャーへの告知活動や内覧会のご案内が十分にできていないケースが頻発しており、利用者の集客がままならず、開業から1年が経過しても黒字にならない事業所が増加傾向にありました。
開業から一年後の内覧会開催
いち早く黒字化することが至上命題となったS社の部長は、「なぜ新規のご利用者の集客がうまくいかないのか?」と施設の現場担当者にヒアリングを開始しました。
開業当初の資料を見返す中、内覧会の際のケアマネージャーへの告知活動が不十分で地域内の20%にも満たないケアマネージャーしか内覧会に参加していないことが判明しました。
不振を打開するために開かれたミーティングでは「自分の目で確かめた施設しかケアマネさんは信用しないのでは?そうすると紹介もしてもらえないのでは?」という議論もあり、今一度、施設をケアマネージャーの方にみていただく機会を作ろうという結論になりました。
内覧会でなく“成果報告会”でケアマネージャーを呼び込む
S社のデイサービスは特にリハビリに力を入れており、ご利用者の施設内でのリハビリの成果について、ケアマネージャーへ報告する形式の内覧会を開催すると方針を固めました。
“リハビリのビフォー、アフター”ということで、同じ距離の歩行をリハビリの成果で何秒間短縮できたかを分かりやすくPRできる録画ビデオを複数の事例で制作しました。
集客力を補うために福祉用具レンタル業者と手を組む
S社のデイサービスではケアマネージャーへの営業にまわれる人材が乏しく、地域内の居宅介護支援事業所を短期間にまわることができないのが問題となっていました。
そのような問題解決を検討する中、一人の現場社員から「同じようにケアマネージャーに訪問している事業者に協力要請ができないだろうか?」と意見が出されました。協力依頼を頼めそうな事業者でデイサービスのようにケアマネージャーに営業をしている提携先候補を探したところ、複数の福祉用具レンタル事業者に声をかけてみようということになりました。
デイサービスの管理者が地域内の大手福祉用具レンタル事業者と以前からお付き合いがあることもあり、「当社はリハビリの成果報告会を開催しますが、同時に福祉用具レンタルの新商品の展示会を一緒に開催しませんか?スペース的には当社の施設内にはまだ余裕があるので、大丈夫です!」との提案に「うちにとってもメリットがあるし、協力しますよ!知り合いのケアマネージャーに声をかけてみます!」と快諾をいただきました。
内覧会参加者は20名に対してリハビリ報告会は70名のケアマネージャーを集客
結果的に福祉用具レンタル会社の協力もあり、2日間のみの開催にも関わらず、70名のケアマネージャーの参加がありました。
リハビリの成果についても、視覚的にわかりやすい内容であったため、「こんな成果が出るなら、すぐ紹介したいご利用者があります!」とのお声もいただき、成果報告会の開催後の集客ペースは3倍以上のペースとなり、3か月後には無事、S社のデイサービスは損益分岐点を超えることができました。
ケアマネージャーへの情報発信の質と量がデイサービスなど介護保険施設の集客にとても大きな影響があり、その重要性がよくわかるケースではないでしょうか。
『頼れる介護』は、特にケアマネージャーへの情報発信に優れた効果を発揮する情報サイトです。
地域内のケアマネージャーにダイレクトに情報発信ができる貴重な機能を地道にケアマネージャーへ一件一件アプローチして構築しています。