BtoB企業が活用したい3つのウェブ集客法
BtoB企業には、BtoC企業よりも1件当たりの契約単価が高く、少ない顧客数でも経営が成り立つという側面があります。
そのため、“インターネットは手間がかかるから、既存のターゲットに直接売り込みをかけるからそれでいい”という考え方に陥りやすく、新規ユーザーをインターネットで獲得しようと本気で取り組んでいる企業は案外少ないように感じます。
ビジネスマッチングのサイトを活用する企業は年々増えてきていますが、同業者との相見積競争が前提になっているサイトも多く、経営的に魅力のある案件の確保につながりにくいという点もあります。
もしそのようなWEB集客に真剣に取り組む企業が少ないBtoB業界で、価格競争に巻き込まれないインターネット集客の成功モデルをいち早く築くことができれば、その企業はライバル企業と比較して圧倒的・飛躍的に成長することになるのかもしれません。
今回はそのようなお考えの企業の皆さんに参考にしていただければという観点で、まだまだ活用されていないWEB集客手法についてふれてみたいと思います。
今さらのバナー・ディスプレイ・パネルタイプの広告活用を考えてみる
Webサイト上に画像が表示される広告で、サービス名、商品、オファー、キャラクター、キャッチコピーなど内容はさまざまです。クリックすると、広告主が誘導をしたいサイトに移動します。
最近ではあまりにインターネット広告があふれかえっている現状もあり、サイト閲覧者が「見たくないサイトに誘導されるのではないか」と感じるため、クリック率が低下しているようです。
そのため、商品やサービスそのものを広告するのではなく、“一方的な売込み”と感じにくいサイト閲覧者にとって有益な“オファー”を提供するタイプのものが増えてきたように思います。
具体的にはBtoB商材であれば“ノウハウ集と題した小冊子”や“無料セミナー案内”、“成功事例集”などのプレゼント企画が有効かと思います。
またシステム販売会社や経営コンサルティング会社などでは、“無料モニター募集”、“無料診断レポートのご提供”などが有効です。
バナー広告は掲載位置で反応率が変化する
バナー広告などはサイト内のどの位置に掲載されるかでクリック率が変化します。
当然のことながら複数個所あれば、クリック率は高くなります。
コンテンツ量が多いサイトの場合は読み手が特に関心を持ちやすい部分の近くに広告が掲載されている方が有利ですし、その点を確認することが大切です。
近年はヒートマップという技術も登場しており、カーソルの位置から、サイト上のどこに読み手の視線があるのかを推測することも一定レベルでできるようになっています。
バナー広告についてはデザインを作成してくれるWEB業者であるかも確認しておく必要があります。
少しでも反応率が高くなるようなデザインやキャッチコピーを真剣に考えてくれる相手か否かもパートナー選定には欠かせない要素だと思います。
BtoC商材で成功事例が多いアフィリエイトタイプの広告を考えてみる
アフィリエイト広告は個人が運営しているサイトで多く実施されています。
商品などがバナーで表示され、クリック後に資料請求や会員登録や取引などのコンバージョンが発生すると、サイト運営者に成果報酬が支払われます。
成功報酬のため費用対効果がよいのが特徴で、通常はASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)を通じて広告を出稿します。
アフィリエイトサービスプロバイダの中ではA8.NetやアフィリエイトBなどが有名なサービスです。
通常はASPとの契約に初期費用や月額費用が必要となります。月額はプランによりますが、5万円程度が多いようです。
通常、アフィリエイトは購入のハードルが低いサンプル請求、資料請求など、本契約の前段階にあたる見込客情報を収集することには向いていますが、一般的には高額商材そのものの販売やBtoB商材の契約という商品説明や購入までの時間や手間がかかるケースには向かないと考えられます。
ただ、BtoB商材を扱う企業でも活用の仕方次第で成果を見込むことができます。
当社のグループ会社の事例では、商材やサービスそのものを売り込むためのアフィリエイトではなく、販売代理店を募集するために活用しました。代理店の件数自体は大した数字ではありませんが、実際の売上に成果をあげてくれた代理店と接点を持つことができており、そこそこの費用対効果を確保することができました。
成功報酬の事例は、資料請求は500円~1000円程度、化粧品や健康食品のサンプル請求は300円~500円くらいが多いように思います。
契約単価の大きいBtoB商材であれば、成功報酬を高めに設定して、優良なアフィリエイターを囲い込むことも一考の余地があると思います。
アドネットワークタイプの広告を使いHOTな見込み客を追跡する
アドネットワークの広告は、いくつかのサイトをネットワーク化して広告を配信するため、一括で配信できるのが特徴です。
クリックや広告表示がされた場合のみに広告費用を支払います。配信先等もカテゴリ等で指定できるため調整しだいで大きな効果を得ることができます。
BtoB企業の場合では、公式サイトを訪れた訪問者の中で、特にコンバージョン可能性の高いページや見込み客が訪れそうなページにアクセスした訪問者だけに広告を出していくことで、高い費用対効果を得ることができます。
具体的に見込み客が見るページは見積もり依頼ページや料金表が記載してあるページが一番ではないかと思います。
会社概要などのページを閲覧している訪問者は、逆に自社に売込みをかけられないか検討している企業のケースが多いですし、求人ページを見ているアクセス者を追跡しても意味がありません。
導入価格や料金を見ている訪問者は自社の見込み客である確率が高く、かつコストを確認したい意志があるとすれば、見込度合も高いことが予想されます。
特に自社のサイトに簡易な見積もり作成機能が搭載されている場合は、そのページの訪問者を追跡することで大きな成果が期待できます。