【中小零細企業のM&A】売り手と買い手の交渉決裂マインドは?

売り手と買い手が仲介会社のサポートで出会い、トップ面談により意気投合し、基本合意契約を締結したとしても、最後までどうなるか分からないのがM&Aの世界です。

売り手企業の社長が、「この会社なら安心してお願いできる」、買い手企業の社長も「ぜひ譲ってほしい」となって、とんとん拍子に交渉が進んだとしても、どちらかの気持ちが変わってしまえば、破談、交渉決裂となってしまいます。
破談になるプロセス、売り手と買い手のマインドについて解説します。

 

 

売り手企業の破談マインド

一般的には交渉が順調に進んでいる時、突然破談の申し入れがはいるのは、たいてい買い手企業からで、売り手企業が気変わりすることは多くありません。

中小企業M&Aの場合、売り手はオーナー経営者であることが多くあります。
自らの会社を売却するということは、手塩にかけて育ててきた自分の分身のようなものを、充分に考えた上の決断であるからです。
また相性も条件も良い買い手に出会えば、話をまとめてしまって、早く精神的なストレスから解放されたいとの思いが強くなるからです。

しかし一方で、相性や条件に少し引っかかることがあれば、最後の所で躊躇することも出てきます。
著者が知っているケースでは、最終の面談に向かう電車が事故にあってしまい、「こういう事(事故)が起こるのなら、もしかしたら縁が無いのかも」と破談にされたケースを見ています。事故云々というよりは、おそらく以前から何か引っかかる所があり、事故が引き金になって、破談の意思決定をしたという事でしょう。

 

 

買い手企業の破談マインド

一方、買い手企業は通常、売り手企業と比べて、規模の大きな企業であることが多く、交渉の窓口も経営企画室長や事業部長などがそれに当たるケースが多くあります。

となると、M&Aの交渉も感情で動くより、あくまで、このM&Aが自社にとってどのようなシナジーを生むか、合理的な判断で進めていきます。
いくら魅力的な売り手であっても、検討を進める中で、自社の戦略に合致していなかったり、見過ごせないリスクが出てきたりすれば、簡単に見送りということになります。

また、買い手にとってM&Aはあくまで目標達成の手段のひとつに過ぎず、言い方を変えれば、絶対にしなければならないものではありません。

売り手としては、このような買い手の特性を理解した上で交渉を進める必要があり、いくら魅力的と言っても、「この企業にぜひ買収してほしい」と一途にならず、多くの選択肢を用意しておくべきでしょう。
複数の選択肢を用意している方が、結果的にはその後の交渉を優位に進めることもできます。
通常、買い手の候補を5社くらいの中から選択するのが良いと思われます。

 

 

中小零細企業のM&Aの具体的な進め方

中小零細企業がM&Aを進める最初の一歩は、とにもかくにも情報収集です。

 

【買収を検討されている方】

理想の先が、いますぐに見つかるものでありません。

買収を検討される企業・個人は、できるだけ多くのM&A仲介サイトに登録をおすすめします。

登録無料、登録しても営業電話がかかってくるもでのもなく、要は新着情報がメールで届きます。

 

 

【売却を検討されている方】

記事中に書いているよう、M&Aの成約率は20~40%。

売却表明したからと言え、すぐ成立するものでありません。

また売却当初は仲介会社も一生懸命に営業活動しますが、買い手がつかなければ、段々と尻すぼみになります。

 

したがって、売却を検討する方も、複数の仲介会社と契約される事をおすすめします。

実は仲介会社は、これを嫌がります(本当は独占したい)。しかし成約率20~40%では、こちらも安心できず、打てる手は打っておきたいものです。

 

特に初期費用無料の仲介会社なら、なおさら相談してみてリスクはありません。

 

 

おすすめのM&A仲介会社を3社、ピックアップ

おすすめの理由は、①登録数が多い、②完全成功報酬、以上の2点です。

 

国内最大級の事業承継・M&Aプラットフォーム TRANBI【トランビ】
まずはトランビの登録は絶対におすすめです。

トランビの特徴は、法人・個人関係なく利用できる点です。

登録者数は20,000人以上、掲載案件2,000超で、国内最大級です。(2019年1月現在)

数億円以上の会社のM&Aから、数百万円程度の営業権やウェブサイトの売買まで、多岐にわたります。

売り手は手数料完全無料、買い手は、成約時にかかる3%の成功報酬のみです。

 

 

譲渡オーナー様は完全無料|事業承継M&Aプラットフォーム【ビズリーチ・サクシード】
テレビCMでお馴染み、ビズリーチもM&Aサービスを提供していますので、こちらも登録しておきましょう。

登録社数は5,000社、掲載案件は2,000件以上です。

こちらは法人のみが利用可能です。

売り手は手数料完全無料、買い手は、成約時にかかる2%(最低200万円)の成功報酬です。

先のトランビよりは、やや規模が大きくなりますが、それでも中小零細企業中心のM&Aです。

 

 

介護M&A仲介の専門サイト | 介護M&A支援センター

介護福祉の業界専門の仲介会社です。

登録者数は5,000人、掲載案件は介護系で100件超です。

こちら誰でも利用可能ですが、個人への売却は積極的でないようです。

こちらは逆に売り手・買い手の双方に手数料(最大10%)がかかります。

 

 

 

 

関連記事一覧