点数PI値30%!ドラッグストアの土物詰め放題企画
スーパーマーケットやドラッグストアでは詰め放題の販売企画を実施して、集客を行っている事例はたくさんあります。
“玉ねぎ”、“人参”、“じゃがいも”などの小売業界で“土物”と呼ばれる商品群は日持ちするため、ロス率が低く、原価率が低い商材のため、特売に活用しやすいアイテムの代表格です。また、お客様側の立場で考えてみても、日持ちする“玉ねぎ”、“人参”、“じゃがいも”は“カレーライス”や“肉じゃが”などの料理用途も多く、「少々大目に買っても使い切れる」という心理が働きやすい商材です。
このように“つめ放題”という販促企画に相性が多いため、実施事例には事欠かない集客策ですが、その中でも、少し変わったやり方で実施しているドラッグストアの事例がありましたので、ご紹介します。
ドラッグストアA社では、「詰め放題用の袋を新聞折込するという荒業を、定期的に実施」しています。
折込コストは通常のチラシよりも高くなりますが、詰め放題企画を実施しているという認知を広げることには、抜群の効果があります。紙のチラシではなく、袋が折込まれていることで、大変よく目立ちというのがその理由です。
このA社では、SCのテナント型出店ではなく、独立型店舗での展開を進めてきましたので、その分、家賃などの固定費は低く抑えられたものの、週末の集客が相対的に弱いという課題を抱えていました。
そのため、土曜日や日曜日の集客を強化するインパクトのある対策を実施するため、近隣スーパーマーケットで人気のあった土物の詰め放題を実施することにしました。2日間開催は負担が大きいということで、とりあえずは毎週日曜日に企画を実施することにしました。
実施してみたところ、認知が広がるまでは、点数PI値で100を下回る企画でしたが、現在では200~300まで上昇し、人気企画となりました。
もちろん、この詰め放題企画だけのお客様ばかり増えてしまうと、お店側の利益は確保できませんので、お買い上げ金額1000円以上の方に袋を配布しています。また、配布日も、来店頻度をあげてもらう効果を狙い、もともと集客力のあった水曜日に袋をレジで配布して、日曜日に利用していただくという内容で実施をしています。
また、A社に来店したことがないお客様や長期間のご来店がないお客様を掘り起こすために、先ほどご紹介をした“詰め放題用の袋を新聞折込する”という方法を2か月に1度実施しています。
この袋の折込を開始してからは、新規のポイントカードの発行枚数も右肩上がりで伸び続けており、小売店舗ではなかなか難しい新規顧客の開拓という難問の解決が実現されていることが窺えます。
この袋の折込については、実用新案を登録している企業があるようですので、実施される前は、袋の折込を提案している印刷会社などにご相談されることをお奨めします。