労基法改正とその影響  中小零細企業の”人事倒産”が現実に!

2019年には働き方改革関連法案が一斉に施行されると予想されます。労働時間に関する労基法改正もその一つです。その内容は、繁忙期は1か月100時間未満及び2~6か月平均80時間以内、45時間超は年6回までで、トータルの年間の残業は720時間を上限とするものです。その上限を超えて残業させれば「罰則」が科されます。

労基署の調査も電通事件後、とても厳格になっています。パソコンの使用時間や閉店時のセコムのアラームセット時間まで指摘するようになっています。

 

その一方で慢性的な人手不足です。とにかく人が足らない、募集してもサッパリ応募がない、そんな悲鳴にも似た声が聞こえてきます。この「労基法改正による残業規制」と「人出不足」は中小零細企業の人事倒産を引き起こすことになるでしょう。また、「生産性向上」という政府の政策テーマもクセものです。

 

1 コンプラを守れない、長時間労働の中小零細企業を社会から締め出す

2 中小零細企業に人が全く来ずに人事倒産する

3 その人材が人出不足の優良な中堅以上の企業に移動する

4 優良な企業で働くので、個人の「労働時間」が減る

5 その結果、生産性が向上する

 

中小零細企業は顧客の無理難題を長時間労働でこなしている、又は価格に転嫁できないのでサービス残業で対応している、それが実情でしょう。今も昔も猛烈に働かない小さな会社は大きな会社に潰されてしまうのです。

私は、政府が「一定の中小零細企業は人事倒産してもいい」という政策に舵をきっているように思えてなりません。地獄への道は「きれいごと」という名の小石で舗装されているのです。


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