法律を使って戦い抜き、法律の前に謙虚な会社が伸びる理由
1 法律を使って戦い抜く
私のクライアントで最高裁まで戦い抜いた会社が3社ある。すべて従業員数は200名を超える中堅企業だ。労働組合関係の訴訟なら、裁判の前に裁判のようなもの(不当労働行為の救済申立)を2回経ているので、計5回争っていることになる。相当な期間・労力・費用を要する。
A社の事例はある考え方が日本で初めて採用された、とても有名な労働組合関係の訴訟だ。社長や専務はネットで社名を検索すると、この裁判例が出てくるといって、苦笑いしている。労働関係訴訟はなぜか会社名が裁判例のタイトルになる。
→結果はA社が負け
B社は知的財産関係で争った。この裁判例も有名で知的財産関係のロースクールの教科書には必ず出てくるという。
→結果はB社が負け
C社の事例は労働組合関係訴訟。大昔の事例で、会社側が勝ち筋であったが、結局和解で終わった。当時はとても話題になったという。
上記の3社に共通することは、もちろん体力もある優秀な会社なのだが、「譲れないものは譲れない」という強い信念をもっておられることだ。もちろん、争わない生き方が最良だと思う。でも、売られたケンカは買わないといけない、争いから逃げられないときが経営には必ずある。そんなことを思わせてくれる迫力のある会社なのだ。A社、B社、C社ともに良い後継者を得て、快進撃が続いている。
2 法律の前に謙虚に頭を下げる
一方、上記の3社は法律の前に謙虚にひれ伏すことができる。社会や社員のために法律があるのだから、「今までとやり方を変えないといけない」ということをすぐに理解をされる。極めて”まっとう”なのだ。私共が働き方改革関連の法改正のアドバイスをさせて戴くと、とても素直な反応をされる。
経営者というのは王様だ。王様は自分が法律となる。国会が作った法律より、自分が作った法律が優先することがある。これを「独善」という。
自己の利益を追求するためだけでなく、社会(法律)に謙虚でありながら、社会・社員・大義のためにいつでもファイティングポーズをとれる経営者が良い経営者だと思う。もし、謙虚にもなれず(独善に陥り)、ケンカも買えないようなら、経営者としては潮時かもしれない。
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