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給料カットだけでない人件費削減策(7) 賞与算定方法・支給方法を見直す

1. 定期昇給から査定改定へ

自動昇給制度を廃止し、査定により昇給、据え置き、減給がある「ゼロサム」型の査定改訂に変更することで、人件費の自動的な負担増を避けることができる。査定改定時は、十分な説明と透明性のある評価制度を導入することに留意する。

 

2. 人材育成努力を評価対象とする

成果主義導入によって、職場の雰囲気が悪くなることもあり得る。それを未然防止するために、職場の雰囲気を良くする工夫や人材育成努力への評価などを取り入れる。

 

3. 賞与の出し方を工夫する

賞与の本質は利益の配分である。概念を浸透させることが重要である。①利益がなければ賞与はない ②賞与総額は企業業績によって決定すべきであり、世間相場は関係ない ③社員のやる気を高めるインセンティブを制度化する。

 

4. 賞与はメリハリをつける

社員全員に一律に賞与を出すのではなく、業績への貢献度を客観的に判断して出すようにする。その際、透明性のある基準を設けるように努力すること。

 

5. 賞与原資決定の場合に注意すべき事項

賞与原資を決定し、一定額を超えた部分は内部留保に充てる。そして利益が出なかった時には、内部留保を多少崩してでも従業員の頑張りに応じて支給を考えてみる。目先の経費削減以上の利益を将来的に生む可能性がある。

 

6. 算出方式を変更して負担を減らす

賞与の算定方式は、「月数方式」と「ポイント制」の2種類がある。月数方式の良さは分かりやすいこと。「基本給×支給月数×成績評価係数」の算式が使われてきた。しかし年功的になるため成果と無関係になるなどの欠点があった。算定方式を変更することで負担を減らす。

 

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